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熱帯木材の国際会議に参加して/横浜市議・大滝正雄
●持続可能な熱帯林へ
 世界一の輸入国・日本 国際貢献にさらに努力を
<公明新聞 平成16.8.18>

 国際熱帯木材機関(ITTO)の第36回理事会が7月末、スイスのインターラーケンで開催され、招待を受けた私は、理事会とその後ジュネーブで開かれた国連貿易開発会議(UNCTAD)に参加した。
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 国際熱帯木材機関は、国連が1983年に創設。86年に本部が横浜に置かれた。わが国に本部事務所が存在する唯一の国際機関である。熱帯林の持続可能な開発とその供給源を管理・保全するため、協議や国際協力を促進している。熱帯木材の生産国と消費国の双方からなる加盟国は、EU(欧州連合)を含む58カ国。加盟国間で世界の熱帯林の75%、熱帯木材貿易の95%を占めている。
 本年5月、マノエル・ソブラル・フィルホ事務局長(ブラジル出身)から、私に招待状が届いた。現行の国際熱帯木材協定は、06年12月31日に有効期限を迎える。ITTO活動の継承を含む協定改訂論議が、次回理事会より開始されるので、ホストシティとして、その議論の行方を注視してほしい、との願いが込められていた。同様の招待が中田宏市長にも届いていたが、市長は公務の都合で出席できず、7月20日の開会式では、私が市長の英文メッセージを代読。「07年以降もITTOが横浜を本部とし、世界の環境改善に重要な役割を果たすよう」期待を述べた。
 4日間にわたる理事会の主要議題は、協定改訂交渉のための準備をメインに、「ITTO2000年目標」(国際貿易で取引されるすべての熱帯木材が2000年までに持続可能な経営が行なわれている森林から生産されていること)の制限要因の報告、劣化熱帯林等の再生・管理復旧のガイドライン報告、持続可能な森林経営の基準、など多様だ。初日から、森林の環境破壊や違法伐採問題で激しいやり取りも交わされ、会場に緊張が走る場面もみられた。「熱帯木材機関」より「熱帯森林機関」のほうが、理念に合致する、との提言を私は事前にソブラル事務局長から聞いていた。ジュネーブの会議では、その提案が米国から行われたと聞いている。
 こうしてITTOの将来を決する議論が始まったが、批准手続きに移るまでの約1年、加盟国間の交渉や議論の行方から目が離せない。世界には今、500を数える国際条約機関があるが、機関本部はわが国に一つしかないことを、重く受け止めたい。それに、わが国は世界第一位の熱帯木材輸入国である。ITTO本部を政府が誘致したのも、この事実に照らし、熱帯林保全と木材貿易に、国際貢献を果たそうとしたからにほかならない。  
 熱帯林は地球の生物種の半分が生息している自然の宝庫である。また巨大な水の循環作用の担い手でもあり、地球温暖化防止にも役立っている。その熱帯林が、毎年2000万念幣紂米本の本州の半分から3分の2)も消滅し続け、20世紀中に全熱帯林の半分が失われた、との報告もある。こうした中でITTOは、持続可能な森林経営への4つのガイドラインと、「経営水準や持続可能性の進展を評価する基準と指標」を設定するなど、画期的な業績をあげてきた。500以上もの対策プロジェクトが、いま世界の熱帯森林で機能している。わが国は、厳しい財政の中でも、加盟国中、最大の拠出金を負担し、これらの事業を支えてきた。
 21世紀は環境の世紀。世界第一位の熱帯木材輸入国であるわが国が、この分野での国際貢献を確かなものにするためにも、必要な施策推進と国民理解の拡大に、さらに努力を続けるべきだ。ピースメッセンジャー都市であり、「環境行動都市」をスローガンに据えた横浜市も、ITTOの本部存続に向け、積極的な役割を果たしたい。(ITTO理事会の全景写真つき)
| ootakimasao | 論文・投稿記事等 | 15:56 | comments(0) | trackbacks(0) |









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